〈〜することができる〉と〈〜られる〉はこう使い分ける

【A】空を飛ぶことができる。
【B】空を飛べる。

【A】よりも【B】のほうがスッキリする。多くの場合〈~することができる〉は「~られる(れる)」と言いかえるとビシッと決まる。一方で、〈~することができる〉という表現が駆逐されていないのだから、〈~することができる〉を使ったほうがよいこともある。

それはどんな場合か?

文脈や文章のリズム、味わいなどによっても異なるので、決定的な判断基準を設けるのはなかなか難しい。でも、なにかしら目安はほしい。

そこで、おおよその指針としてボクは〈天秤理論〉なるものを唱えている。

たとえば、

人間は鳥や昆虫のような羽は持っていないが、タケコプターを使えば空を飛べる

よりも、

人間は鳥や昆虫のような羽は持っていないが、タケコプターを使えば空を飛ぶことができる

のほうがいい感じがする。

〈~することができる〉の前にある文字数が多い(重い)ので、「空を飛べる」だけでは軽くて釣り合いがとれない。〈~することができる〉と文字数を多く(重く)してバランスを保つ。これが〈天秤理論〉だ。

「空を飛べる」だと少し軽い感じ
「空を飛ぶことができる」なら釣り合う気がする

もちろん、前者のように「人間は~空を飛べる」と書いてもまったく問題ない。ようするに書く人の好みにすぎない。とはいえ、あなたが文章を書くときにも、少なからず役に立つ考えかただとも思うのですが。


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この記事は、『Gyahun⑭ コトバ放浪記』に掲載された内容を再構成したものです。

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